今回は2018年に発売されたコンパクトデジタルカメラ「LEICA D-LUX7」の長期使用レビューです。
「Panasonic LX100M2」OEM製品であり、現在は後継機の「D-LUX8」が発売されているので最新機種では
ありませんが、スペック上では劇的な変化はありませんので中古市場では未だ人気があります。
■このカメラについて
まず何よりもその見た目。
シルバーモデルを使用していたのですが、クラシカルな外観にLEICAの赤バッジ。金属製のボディと多くのダイヤル類で、「所有欲」という言葉がぴったりな見た目をしています。
コンパクトデジタルカメラとしてはずっしりと重いですが、小さいカメラなので普段のバッグに常に入れておけるメリットがあります。
「LEICA D-LUX7」はマイクロフォーサーズセンサーを搭載しており、1インチセンサーが多いコンパクトデジタルカメラ界では稀有な存在です。「Canon PowerShot V1」の1.4型独自センサーが一番近いかもしれません。
※実際には、マルチアスペクトに対応しているため多少のクロップはあると思います。
センサーサイズの大きさは暗所性能やぼけの大きさに直結しますので、一般的には「大きければ大きいほど良い」ものです。
レンズは「DG VARIO-SUMMILUX 10.9-34mm F1.7-2.8」で、35mm換算で24-75mm相当の焦点距離があります。マイクロフォーサーズのレンズラインアップにこの焦点距離と明るさのものはなく、非常に明るいズームレンズは本機独自のものです。
沈胴式なので、持ち歩く際には非常にコンパクトにもなります。SONYやNikonのAPS-Cモデルではキットレンズに沈胴式のズームレンズが付属していますが、作りがチープだったり、F値が暗かったりと「キットレンズなり」な点が多く、前述の「所有欲」という点では非常に劣っています。
速写性はそれほど優れておらず、電源オンから沈胴式レンズが起動して撮影可能になるまで4秒前後が必要、そこから更に望遠端まで電動ズームを動かすと5秒前後がかかるため、「撮りたい」と思ってからシャッターを切れるまで9秒かかるとすると、撮り逃す瞬間も多そうです。
マクロモードを使えば最短撮影距離が3cmと非常に近く撮影することができるので、花や小物に寄ったりする撮影以外にも、テーブルフォトなどで距離を気にすることがないというのは非常に大きなメリットです。前述のとおり非常に明るいレンズなので、ぼけも大きいです。
オートフォーカスはPanasonic LX100ⅡのDFD(空間認識AF)と同じものが搭載されていて、コントラストAFであるためAF-Cで動きものを追尾するなどは苦手です。
手振れ補正も搭載(何段分かは非公表)されていますが、基本的には静止した被写体を撮影するカメラと言えるでしょう。
ファインダーは撮影倍率0.7倍とこのサイズのカメラ、コンパクトデジタルカメラとしては
非常に見やすく性能が高いものが搭載されています。
■描写の方向性
大きいセンサーであるため基本的には描写に余裕が感じられます。
ただしデフォルトの色味ではコントラストが高く、シャドウ部も黒潰れしやすいという特徴があり、これはLEICAのというよりはPanasonicの描写特性であるように思えます。
温かみのある色というよりは、濃い、強いといった印象です。コントラストや色温度などの色味設定があるので好みで変更可能ですが、柔らかくなるといよりは寒くなるという感じになります。常用ISO感度は25600となっていますが、実際には3200くらいになるとかなりノイズが目立ち塗り絵のような画になってきますので過信は禁物です。
ぼけは広角端でマクロモードで寄ると大きなぼけを得ることができますが、35mm換算で24mm相当なので周辺が歪んでしまいます。自然に撮影する場合には35~50mm相当までズームしてから、最短撮影距離で撮るのが良いと思います。
望遠端ではF2.8とはいえ浮かび上がるようなポートレートなどは撮影できません。ですが背景を工夫すればバストアップなどであれば印象的な画を作れます。
■その他の特徴
本体はフルメタルとなっていて、非常にさらっとした滑りやすい素材です。傷の心配もあるため、グリップやケースは検討した方が良いです。
バッテリーは貧弱で、1日に数百枚単位で使用する場合には予備が必須です。モバイルバッテリーでの充電も可能ですが、端子がMicroUSBであるため現在ではケーブルを持っていない方もいる可能性がありご注意ください。
Wi-FiとBluetoothが搭載されており、専用アプリ「LEICA fotos」でリモートシャッターや写真の転送を行うことができます。個人差なのか相性なのか分かりませんが、この「LEICA fotos」アプリがスマートフォンと全然接続できず苦労しました。SONY、FUJIFILM、OLYMPUSなどのアプリでは発生しなかったのですが…
■作例







■総評
総合 ★★★★☆(見た目に惚れたらあとは頑張れ)
見た目 ★★★★★(最高)
描写性能 ★★★★☆(かなり良いが癖が強い)
機能 ★★☆☆☆(必要十分だが、使いにくい点も)
コスパ ★☆☆☆☆(ライカにコスパという概念は無い)
「LEICA D-LUX7」は、唯一無二の見た目と描写性能で非常に満足できる一台です。
多くの機能がある一方で、それぞれのデメリットを認識して正しい動きをしないと
思い描いた通りの写真を撮影することは難しく、どっしりと構えて被写体と向き合いながら
撮影する、そんなカメラです。
![[カメラ]LEICA D-LUX7 長期使用レビュー](https://photoclef.hiho.jp/wp-content/uploads/2025/12/thumb-14.jpg)